「それでは〝YES〟をもらえない!」イエスセットの本当の使い方
前回はダブルバインドの真実をかきました。
まずはこちら(「それではデートに誘えません!」本当のダブルバインドの使い方)をどうぞ。
今回も、おなじように誤解されている心理テクニックについて。
それは「イエスセット」です。
これも非常に人気があり、心理本などで、よく紹介されているのを目にしますね。
こんなふうに書いてあります。
あいてに「いい天気だね」などの簡単な会話で、五回ほど「イエス」といわせること。
すると続く「デートにいかない?」などにも「イエス」とこたえるようになる。
本当の質問の前に、あえて何度も「イエス」をひきだすことで、
無意識の惰性により、あいてに「イエス」といわせるテクニック、というわけです。
あなたも目にしたことはありませんか?
もしかすると「イエス」を勝ちとろうと挑戦したことすらあるかもしれませんね。
しかし、その結果はどうでした?
おそらく上手くいかなかったのではありませんか?
それもそのはず。
この「イエスセット」は万能の魔法でないからです。
本来の使い方はもっとささやかなものなのです。
催眠誘導のながれのなかに、ひっそり、ひそみこませるくらいです。
プロはこれだけを必殺技のようにとりだして、
まるで「絶対にうまくいく魔法」のようには決して使いません。
よろしいでしょうか。
よく心理本にあるような使いかたは、そもそも「まちがった方法」なのです。
おそらく催眠術に、くわしくない人間が、
本のページをうめるために、はでみせする技術をひっぱってきたのでしょう。
本来は、もっと慎重にながれを考えて、ここぞというきだけ使用するものです。
そうしたときだけ「イエスセット」は魔法になりえるのです。
あたりまえの話ではありませんか?
それまでに何度「イエス」といっても、嫌な質問には「ノー」といえるでしょう?
もし「イエスセット」を本当に使いたいのなら。
根本となる部分から学ばなくてはならないのです——楽な道をはありません。
何度もいいますが「偽の心理テクニック」にだまされるのはやめましょう。
成功するには「本物の技術」を身につけることです。