催眠術を学べばできること|運動/感情/記憶支配とは?


催眠術師、愛沢なつめです。

今日はあなたに「催眠術でなにができるか」を具体的に解説します。
ぼんやりした〝催眠術〟というものがクッキリみえることでしょう。


あなたは催眠術ときいて、どんなものをイメージしますか?

おそらく、催眠術師が、観客に怪しげなジェスチャーをすると、
ころっと眠りにおちてしまう、というものではありませんか。

そして「よくわからないけど、そのあと、
なんやかんや操られてしまうんだろうな…」というくらいです。

これも間違いでありません。
けれど、それは、ごく一部です。

もったいない。
もっと催眠術はすばらしいことができるのに。

とはいえ——そんなことをいわれてもピンときませんよね?

催眠術の存在すら信じてないのに、
それを使ってなにができるかなんて、なにもわからないよ……わかります。

ですから、今日は具体的に「催眠術でなにができるか」をお教えします。
あなたのなかの〝催眠術〟のイメージを正確なものにしてください。

※今回の記事に関しては「催眠術が存在する」という前提で話をすすめます。そちらも考えてみたい方は他の記事をどうぞ。

 

催眠現象を三つに分類する

いわゆる〝催眠現象〟は三つに分類されます。

全世界の催眠術師が採用する、本物の分類法です。

せっかくですから、
その考え方にそって学んでみましょう。

とはいえ、なにも難しいことはありません。
単純に「催眠術でおこせること」を「分野」によって三つにわけただけです。

料理でいうと「和食」「洋食」「中華」くらいのもの。
気ばることありません。

それぞれに難易尾、技術、考え方がありますが、
今回は、たんに三つをならべて説明することにします。

あくまで「催眠術でなにができるか」を学ぶわけですから。
参考程度に、わかりやすくいきましょう。

 

①運動支配
②感情支配
③記憶支配

 

催眠現象は、すべてこの三つにわかれます。
例外はありません。

文字からも推測できるかもしれません。
それぞれ「支配するレベル」をさしているのですね。

どうでしょう、この分類をみるだけでも、
ちょっとずつ、催眠術の姿がみえてきたでしょう?

それぞれの現象をみてましょう。
わくわくするはずですよ——本当にできるのですから。

 

①運動支配

これは「身体のうごき」を支配するものです。
行動、肉体、筋肉をあやつります。

・目をとじるとまぶたがあかなくなる
・手を握るとひらかなくなる
・のばした腕がまがらなくなる
・椅子からたてなくなる
・握手した手がはなせなくなる
・声がでなくなる
・机や壁にくっつけた手がはなれなくなる
・にぎったペンがはなせなくなる
・ポーズをとったままうごけなくなる

ざっと、こうした現象になります。
イメージがつかめたかもしれません。

基本的には「全身より手や腕だけ」といったように、
小さな部分だけをあやつるほうが簡単になります。

ですから、全身をコントロールするためには、
まず小さな部分から催眠現象をかさねることが必要です。

ほかにも同様の現象を考えることができれば、
おこすことができます。

 

②感情支配

これは「感情」を支配するものです。
そのままですが感情の種類や大きさをあやつります。

・笑いがとまらなくなる
・眼鏡をかけた人をみると笑いがとまらなくなる
・ペンを好きではなせなくなる
・あなたのことを好きになる
・悲しくて涙がでる
・怒りだす

暗示したとおりの感情をあらわすようになります。
それをボリュームのように、増やすことも減らすこともできます。

さらに、単純に「笑う」「好きになる」だけでなく、
その対象や条件をきめることもできます。

「ベンのことを…」
「眼鏡をかけた人をみると…」

といった形ですね。
これも様々なバリエーションを考えることができます。

見た目にも「催眠術にかかったこと」がわかりやすいので、
テレビでみたことがあるかもしれませんね。

 

③記憶支配

これは「記憶」を支配するものです。
わかりにくいですが脳の奥まで暗示がとどいた状態です。

ある意味「なんでもあり」になった状態といえます。
ややこしい現象が多いので、丁寧に解説します。

・ものごとを忘れさせる

・数字の「5」だけを忘れさせる
数字を順番に数えさせると5のところで首をかしげる。
「2+3は?」ときいても答えられない。

・自分の名前を忘れさせる
かわりに「ドラえもん」「織田信長」など、
偽の名前を自分のものだと植えつけることもできる。

・時間がとまったように身体がうごかなくなる
たんに運動支配で身体をかためるのとちがい、
脳をとめるので解除するまで、なにも見えず、聞こえず、感じなくなる。

・水がアルコールやジュースの味になる
脳を支配して味覚をコントロールする。

・レモンを甘いといってかじるようになる
上におなじ。

・犬やダンサーになりきる
脳を支配して人格をかえさせる。

・携帯がなると「おはようございます」と大声でさけぶ
なにかがおきると…なにかをする、という形で指令をあたえる。

・幻覚
目の前の人間が「好きな芸能人」にみえる。
わまりの人間すべてが「裸」にみえる。
あるいは、逆に、目の前にあるはずの人や物質がみえなくなる。

ある意味「なんでもあり」といった意味がわかるでしょう。
催眠術が脳の奥にはいった以上、あらゆることができます。

もはや「想像した数だけ現象がある」ともいえるかもしれません。
悪用厳禁です。

とはいえ「空を飛ぶ」「テレポートする」「未来予知をする」といった、
そもそも人間の能力をこえたことはできませんので——念のため。

この領域に関しては「記憶」という言葉をこえて、
「脳の奥に暗示がとどくようになったレベル」と考えましょう。

 

以上、催眠現象を三つにわけて解説しました。
しっかり〝催眠術〟が、体系づいた技術だと感じられたでしょう。

もちろん、
上のどの領域をめざすかによって〝催眠術のかけ方〟もかわります。

そこに、練習する意味と、学ぶ楽しさがあります。
実際にできたとしたらどうです?

いつまでも漠然としたイメージのままでは、なにも手に入りません。
今回は、具体的に「催眠術でなにができるか」を解説しました。

自分が催眠術をかけるところをイメージできたでしょうか。
しかも、それが、案外簡単なのですよ!


2017-05-12 | Posted in 催眠術のかけ方No Comments » 

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